介護療養型医療施設とは？

介護療養型医療施設は、比較的重度の要介護者に対して充実した医療処置とリハビリを提供するための施設で、医療法人が運営し看護師などの医療に携われるスタッフが他の施設よりも多いものです。このため、インスリン注射や痰の吸引や経管栄養といった医療資格がなければ行えない医療処置に対応することができます。介護施設といっても療養を目的としていることから多床室も用意されており、比較的少ない費用負担で利用することができる施設です。終身的に利用できるものではなく、介護を受けなければならない人が療養をするための施設という位置づけであり、基本的には状態が改善した場合には退所を求められます。

入居条件や費用は？

入居条件は、年齢が65歳以上で介護レベルが要介護1以上というもので、療養を目的としているため感染症などの治療が必要な疾患がないことが条件です。原則としては65歳以上ですが、それ以下でも介護認定がある場合で療養をしなければならない状態にあれば入居できるケースもあります。療養と目的としており、医学的管理が必要であれば施設によっては柔軟に対応してくれる施設です。
費用は、終身ではないため初期費用は必要ありませんが、利用する居室の設備や世帯収入や課税状況で差がありますが、月額あたり9万円から17万円と介護老人保健施設よりも高く設定されています。

サービスは？

介護療養型医療施設で提供されるサービスは、介護を必要とする人たちが療養して改善することを目指す場であり、このため身体の介護のほかリハビリによる機能回復がありますし、また必要に応じて医療処置を受けることができます。ただし、疾患による治療は行われず、医療行為としては痰の吸引や胃ろう、経鼻栄養や酸素吸入といったものが中心です。一方で終身で利用するものではなく療養を目的として利用する施設であるため、掃除や洗濯、買い物やレクリエーションといった生活の援助というサービスはそれほど充実していない傾向にあります。