遺影とは?

葬儀を行うときに、大抵の場合には遺影が祭壇に飾られています。必ず準備しなければいけないと決まっているものではありませんが、故人を偲ぶためには欠かせないものと考える人は少なくありません。使われている写真は白黒写真でもカラー写真でも良いのですが、今はほとんどがカラー写真になっています。実は写真ですらない肖像画を用いてもかまいませんが、写真と違ってすぐに出来上がるものではありませんから時間を掛けて準備をしなければいけません。サイズについては、飾る場所に合わせて変えていきます。一般的には祭壇に飾ったり遺族が持つものは四つ切かA4サイズが、焼香台に飾るものは小さいL判サイズになります。

遺影の写真はどう選ぶの?

遺影として使う写真は、生前の故人がどういう人であったのかによって変わります。優しい人であれば、微笑みをたたえた温和な表情がふさわしいですし、厳しい人ならば引き締まった表情で威厳のある写真を選びましょう。基本的には正面を向いた姿が用いられますが、写真が少なかったり良い表情であるならば、多少変わった姿勢・ポーズでも許されるようになっています。遺影として使うときには、故人の姿を大きく引き伸ばすことになりますから、小さく写っているものであったりピントがあっていないものを使うとぼやけて見た目がよくありません。最近の写真は高解像度のカメラで撮られる事が多いですが、昔の写真を使うときには注意をしましょう。

遺影を飾るときの注意点は?

遺影は故人を象徴するものですから、葬儀を終えて自宅に持ち帰ったとしても隅に置いておくものではなく見やすいところに飾るべきものです。仏壇の上は仏像を祀る場所ですから、その上や中央に飾ってはいけません。できれば仏像の前で左右どちらかにずらした位置に飾っておきましょう。その際には、直射日光が当たる場所に遺影を飾ると、日焼けをして退色してしまいます。できれば日陰になる場所に飾っておきましょう。複数人の遺影を飾るならば左側が上位となっていますから、上の世代の遺影から左から並べていきます。もし、同じ世代なら年長者や家長を左にするとよいでしょう。